2016年10月14日

真実を話せ: リーの助言

築地から豊洲への移転が滞っています。原因は、新たな事実というのか、嘘が次から次へと出てくることです。また、東京都が議事録を捏造していたなど、事態がいつ収束するのか、わからなくなってきました。

100年以上前のアメリカでも、大手企業は、自身の不正や事件・事故を隠蔽するのが一般的でした。新聞や雑誌が、彼らの不正を暴き、それを読んだ一般大衆の不満や怒りは、ますます大きくなるばかりでした。

しかし、当時の企業や経営者は、反論せず、沈黙するばかりでした。なぜなら、いちいち反論していたら、キリがなかったからです。

1914年、コロラド州の炭鉱ストライキで暴動が起き、従業員の家族が犠牲になった「ラドローの虐殺」事件では、炭鉱会社の筆頭株主だったジョン・ロックフェラー(シニア)に世論の批判が集中しました。

息子のロックフェラー・ジュニアは、この状況を打開するために、広報エージェントのアイビー・リーに面談を申込み、彼に解決策について助言を求めました。

リーは、ロックフェラー親子に対して、「遅かれ早かれ、嘘は暴かれる。真実を述べ、自らの見解を全部率直に公表すること」と助言したのです。ジュニアは、リーのこの助言を受け入れて、事故対応の広報スタッフとして彼を迎え入れることにした。ちなみに、シニアはリーの助言を聞いたとき、「私は、初めて率直な助言を聞いた」と感謝の言葉を述べたそうです。


0 件のコメント:

コメントを投稿