著書「アイビー・リー 世界初の広報PR業務」(同友館)の予約が始まりました(まだ画像が掲載されていませんが)。
広報PRをはじめ、企業経営に携わる方にお読みいただければ幸いです。
本書ご紹介
プレスリリース、記者会見、クリッピング、メディアリスト。現代では一般的な広報手法であり、広報に携わる私たちは当たり前のように活用しています。これらはいずれも、アイビー・リーが100年以上前に発案した、あるいは初めて広報手段として実用化したことは、あまり知られていません。
リーが活躍した20世紀初頭から1930年代までのアメリカは、急速な工業化による経済市場の発展や移民の大量流入と共に、新聞メディアなどマスメディアの普及によって、大企業の経営者や連邦政府指導者を取り巻く環境は大きく変わりました。
特に、企業経営者は顧客や従業員など、一般大衆との双方向コミュニケーションの重要性を痛感しました。彼らとの良好な関係を築くために、パブリック・リレーションズ(広報)という新しいマネジメント手法と、それを実践できる旧来型の広報エージェントではない、新しい広報のプロフェッショナルを求めていました。
時代は、まさに現代パブリック・リレーションズの夜明けであり、リーはその時代の要求に応えたのです。
本書は、主に海外文献や研究論文の調査・分析を通して明らかになった、「パブリック・リレーションズのパイオニア」アイビー・リーの全体像を紹介すると共に、現代パブリック・リレーションズの概念形成における、彼の貢献を立証しようとしたものです。
また、リーが20世紀初頭に直面していたパブリック・リレーションズの課題と、現代の広報エージェントが直面している課題の共通性に注目し、どうすればこれらの課題を克服できるか、筆者なりの答えを見出そうとしました。
筆者は修士論文を作成する過程で、偶然にもアイビー・リーの伝記の存在を知りました。伝記を読み、海外の先行研究を調査するうちに、リーが現代広報の概念や一般的に用いられている多くの広報手法を発案し、現代パブリック・リレーションズの概念形成に貢献した、真のパイオニアだったと確信するに至りました。
2015年6月には、リーに関する貴重な資料を管理している、ニューヨーク市立大学バルク・カレッジ「PR博物館」にて文献調査を行ないました。そこで、彼の講演集「Publicity」の原本や高校・大学時代のリーの写真に対面し、ますます高まったリーへの思い入れが修士論文となりました。本書はその論文を大幅に加筆・再構成したものです。
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